【シスの歴史 第十三話】アドラスって誰なのさ
タイソンの英雄=アウトランダーとダース・アングラルの話に入る前に少し寄り道します。前回の主人公ダース・マルガスの宿敵アドラス卿のおはなしです。
アドラス(Adraas)
アドラス、お前は愚か者だ。お前は上司に媚びへつらうことしかできない政治家だろう。フォースに対する理解は私のものとは比べ物にならん。
──ダース・マルガス
オード・ラダマの戦い(第十二話 参照)
オード・ラダマの戦いは熾烈を極めた。皇帝に仕えるダーク・カウンシルは戦争の迅速な終結を望み政治色の強い腕利きの暗黒卿、アドラスを派遣した。アドラス軍が導入したウォー・ドロイドによってオード・ラダマは一時的にシス帝国のものとなったが、アドラスがマルガスとヴェネマルが今まで戦って得た分も全て自分の功績にして報告したため、2人の顰蹙を買うことになった。
加えて反撃に出た共和国艦隊によって無力化された帝国軍のハロワー級が大気圏に突入し民衆と共にダース・ヴェネマルを消し去ったために、マルガスにとっては後味の悪いものだった。アドラスの策謀とヴェネマルの死の責任の追及により、マルガスの評価はだだ下がりの一途を遂げた。
シス帝国のヒエラルキー:アングラル>マルガス=アドラス
共和国と帝国の平和交渉中のコルサント奇襲で、アドラスはダース・アングラルから直々に選ばれた50人のシスを指揮した。元々マルガスは単独でジェダイ聖堂を攻撃することを望んだが、アングラルによって却下され2段構えの登場が行われた。アドラスはジェダイ聖堂の激闘を生き残ったシスの1人だった。マルガスは最後まで戦ったジェダイの勇気を称え、ドロップ・シップの爆薬投下による聖堂破壊を命じた。アドラスは爆薬の爆発範囲から近すぎるとマルガスに警告したが、残念ながら無視された。アドラスもマルガスの脳筋を嫌い、お互いの溝は深まるばかりだった。
お前は自分の力を隠してきたな。
──ダース・マルガス
マルガスは負傷した恋人のエリーナ・ダルーを〈ステッドファスト〉の医療施設に運ぶようアドラスに頼んでいたが、彼は代わりに地元の病院に運ばせた。マルガスはエイリン・リニアとの激闘の後でアドラスの背信を知り、恋人を殺さざるを得なかった言い訳をつけてアドラスを殺した。
→第十四話に続く