狂えるの茶屋

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【シスの歴史 第十二話】ダース・マルガスって誰なのさ

第十二話、オールド・リパブリックより、ダース・マルガスです。少なくとも七話、八話、番外編の情報がないと分かりにくいかもしれません。

マルガスもヴィシエイトやレヴァン同様、敗北しては登場を繰り返しているので何パートかに分けます。

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ダース・マルガス(Darth Malgus)

シスの三頭政治がミートラによって崩壊(第九話〜第十一話 参照)、そのミートラがレヴァンやスカージと共に皇帝に敗れてからほぼ300年が経過した。(第八話 後半参照)ドロマンド・カスで繁栄した真のシス帝国(第七話、番外編 参照)はもう既に共和国への攻撃の準備が完了していた。シスが生き残っている事など知る由もない共和国とジェダイの一隊は、シス生誕の地コリバンの宇宙ステーションでの任に就いていた...

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ヴィンディカン(左)、カオ・セン・ダラック(中央)、マルガス(右)

行くのだ、サティール。我々は別の道を歩まねばならん。

──カオ・セン・ダラック

ハロワー級(番外編 参照)からなるシス帝国の艦隊はコリバンを急襲し、強力が2人のシスは宇宙ステーションに降り立った。迎え撃ったのはジェダイバトルマスター、カオ・セン・ダラックとその有望な弟子、ティール・シャンだった。

ダラックは共和国に警告するためにサティールと共和国軍トルーパーのジェイス・マルコムを密輸業者の船で脱出させ、自身はシス卿と戦う務めを果たした。彼はオーダー屈指のライトセーバーの腕前でマスターのヴィンディカンを打ち負かしたものの、その弟子マルガスには敵わなかった。

千年...コリバンは再び我らのものだ。

──マルガス

戦いが終わった後、マルガスは死にかけのマスターを嘲笑い止めを刺し、コリバンの地表で共和国が崩壊するヴィジョンをみた。彼は帝国でシス卿とダースの称号を得て、オルデラン攻撃部隊の司令官に任ぜられた。

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ティールと戦うマルガス

オルデランでマルコム率いる共和国の奇襲部隊(ハヴォック・スクワッド)を破ったものの、救出に現れたサティールによってシス軍は壊滅し、マルガスも木に叩きつけられて敗北した。

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マルガスは生き延び、シャトルに拾われた。自分が発する木を擦るような息遣いと火傷で爛れた皮膚、損傷した肺など気にもとめずに自らの敗北に苛立っていた。

その後マルガスはアウター・リムの戦争における指揮権を得て、ダース・ヴェネマルと共に惑星オード・ラダマを攻撃した。作戦は順調に進んだが、ダーク・カウンシルから派遣されたアドラス卿が全ての手柄を横取りして去っていったために、マルガスは彼を軽蔑するようになった。

作戦成功にも関わらず、再建シス帝国の兵站省大臣がマルガス軍への補給物資を送ることを拒否したためにしだいにシスは劣勢に立たされた。結局共和国艦隊がオード・ラダマに現れ、大破した帝国のハロワー級が大気圏に突入した結果10万の命と共にダース・ヴェネマルが消え去った。

マルガスは敗北を悟り艦隊を連れて逃げ去った。しかし共和国艦隊はシス領ジオストまで撤退するマルガスを追撃し、その余波で惑星アシャス・リーに対する攻撃を許してしまった。

マルガスはアシャス・リー防衛に派遣され、集結したシス軍と共にヴェン・ザロウ率いる共和国軍を追い返した。惑星セレノーでザロウを追い詰めたマルガスだったが、ザロウはシスのアサシンを殺して逃走した。

皇帝は私にオード・ラダマを奪還するように命じた。ヴェネマル卿の死と敗北は私のせいだという噂が流れているようだが...全ての間違いは是正される。

──ダース・マルガス

ダーク・カウンシルではオード・ラダマ奪還の案が協議されていた。シスの中にはヴェネマルの死はマルガスの責任だと考える者も多かったため、マルガスは名誉回復のためにシス軍を率いて作戦を開始した。ジェダイが彼の邪魔をするたび、シスとして血で血を洗う戦争に喜びを見出し始めた。

アウター・リムでの戦争に区切りがつくと、ダーク・カウンシルはコア・ワールド(銀河系中枢)での戦いに備えてマルガスにハロワー級4隻の艦隊を与えた。

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宿敵ザロウと戦うマルガス

お前は...騙されたのだ。そして今、お前の愛した共和国も終わる。

──ダース・マルガス

戦争開始から28年後、オルデランで開かれた共和国とシス帝国の和平交渉中にマルガスがコルサントを奇襲したことで共和国は不利な条約締結を余儀なくされた。共和国はシスに騙され、偽りの平和を求めて条約に漕ぎ着いた元老院議長はダース・アングラルに殺された。当時の最も優れたジェダイたちはオルデランの交渉使節の護衛に就き、コルサントジェダイ聖堂には最小限の警備しか残されていなかった。それでもヴェン・ザロウ率いるジェダイ・オーダーは果敢に戦い、陥落するコルサントを眺めて全滅した。

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エリーナ・ダルー

マルガスは戦いで負傷したトワイレックの恋人エリーナ・ダルーを医療船に送り、崩壊寸前のジェダイ聖堂を完全に破壊した。

帝国の意志であったダース・アングラルとマルガスは大きく考えが異なっていた。かつてコリバンで見たヴィジョンの通り共和国を完全に破壊することを望んだマルガスに対し、アングラルやアドラスなど攻撃を率いた者たちはコルサントの現状を交渉材料に使うつもりでいた。

アドラスは陰湿な嫌がらせ(マルガスの恋人エリーナを病院船に送らず、彼の前でエイリアン差別発言)でマルガスを激怒させたが、アングラルは2人を宥めてマルガスをエリーナの元へ行かせた。仮設病院の中で、エリーナへの愛と2人のシスが恋人を使って自分を攻撃しようとする意図を考え、愛と義務の両立という葛藤に苦しんだ。

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ヴェン・ザロウの仇を打とうとするエイリン・リニア

ジェダイよ、オーダーがお前を裏切ったことが分からないのか?あいつらはお前がここに来ることを私に知らせてくれたぞ。

──ダース・マルガス

私はもうオーダーに属していない!

──エイリン・リニア

コルサント奇襲が終わり条約が締結されたのち、マスターの仇を打つためにエイリン・リニアはマルガスの恋人エリーナを襲撃した。ジェダイ・オーダーはリニアを見捨てオーダーと共和国から追放してマルガスに情報を流し、敵対の意図はないことをシスに示した。駆けつけたマルガスは圧倒的な力でリニアを破ったが、彼女が自分と似ていることに気づき命を取らずに逃がした。

あいつは私を逃がしてくれた。理由はわかんないけど

──エイリン・リニア

マルガスは義務よりも愛を優先してしまったことを弱さだと認め、恋人をライトセーバーで刺し殺した。

戦争は終わり、ジェダイもシスも束の間の平和を噛み締めた。(冷戦)マルガスは帝国で繰り広げられるダーク・カウンシルの議席を巡った陰謀からは距離を置き、自分の艦隊を未知領域に進軍させた。シスの中でかなり奇抜な存在だった彼は、帝国が迫害対象として隷属させていたエイリアンの言語を学び、その文化を尊重した。

 

→第十三話に続く