【シスの歴史 第十四話】ダース・アングラルって誰なのさ
前々回のマルガス、前回のアドラス、今回のアングラルは同じ時代の先輩後輩関係です。
アングラル>マルガス=アドラス
ダース・アングラル(Darth Angral)
大銀河戦争最終盤。アングラルの命令により、ダース・マルガスとその恋人エリーナ・ダルーについでアドラス率いる50人のシス卿が聖堂に侵入してオルデランに駆り出されていない僅かなジェダイを蹂躙した。
✵惑星オルデランで共和国とシス帝国の和平交渉が行われている間、アングラル率いるシスの一隊はコルサントを急襲した。優秀なジェダイの多くはオルデランの護衛に駆り出され、残された僅かなジェダイたちは果敢に戦い全滅した。
オーガスと戦うアングラル
マルガスたちがジェダイを狩り尽くしたあと、当のアングラルは元老院ビルの警護に当たっていたジェダイ・マスター、オーガス・ディンを破り、議長のオフィスに侵入した。
ある意味で模範的なシスのアングラルは、ベルーケン最高議長を斬り殺す様子をホロネット中継で和平交渉のオルデランへ送り付けた。どうしようもなくなった共和国は脅しに屈して条約締結を行い、大銀河戦争は終結し、事実上の冷戦が始まった。その後アングラルはアドラスがエリーナ・ダルーを民間病院に送ったことでマルガスと対立するが、(マルガスには知られていなかったが)奇しくも共通する部分はあった。彼らは共和国との和平に満足しなかった。少なくともマルガスはまだダーク・カウンシルに従い続けたが、アングラルは帝国への緩やかな背信行為を始めた。
ダース・バラスと同盟を組んだアングラル
共和国とジェダイの首元に手が届くなら、私は二度と手を離さん。
──ダース・アングラル
貴様が手を離す必要はないがな。二度はない
──ダース・バラス
アングラルはコリバンに帰還し、ダーク・カウンシルへの報告を終えたばかりのダース・バラスに激怒した。バラスが早々と和平交渉を終わらせてしまったせいでアングラルはコルサントの多くのジェダイの逃走を許した。カウンシルの命令に従うという当たり前の正義を為しただけのバラスは目の前で怒り狂うアングラルに困惑し、とりあえずフォース・ライトニングで屈服させた。バラスはアングラルを従えてレヴァンの子孫、サティール・シャンを暗黒面に堕とす計画を始めた。しかし始まってみれば意味不明な矜恃を振り回すバラス、そもそも暗黒面に屈するわけがないサティールに嫌気のさしたアングラルは帝国、もといダーク・カウンシルから距離を置き始めた。
アングラルの息子、ターニス
大銀河戦争が終結して10年後、アングラルは3人の弟子と息子を従えて共和国へちょっかいをかけ始めた。しかしのちに「タイソンの英雄」と呼ばれるジェダイ・ナイトがアングラルの息子を殺したことで逆鱗に触れ、共和国の全ての民への復讐を誓った。帝国はアングラルを逆賊として批判することで共和国への釈明を行ったものの、アングラルの進撃は止まることなくジェダイ生誕の地タイソンまで及んだ。
タイソンの英雄のマスター、オーガスを殺すアングラル
ジェダイ・ナイトは離反した”皇帝の子供”と共にアングラルの旗艦に乗り込み巨悪の根源を殺した。帝国への忠誠心の欠如にも関わらず、シス皇帝はアングラルの死を残念に思った。
→第十五話に続く
【シスの歴史 第十三話】アドラスって誰なのさ
タイソンの英雄=アウトランダーとダース・アングラルの話に入る前に少し寄り道します。前回の主人公ダース・マルガスの宿敵アドラス卿のおはなしです。
アドラス(Adraas)
アドラス、お前は愚か者だ。お前は上司に媚びへつらうことしかできない政治家だろう。フォースに対する理解は私のものとは比べ物にならん。
──ダース・マルガス
オード・ラダマの戦い(第十二話 参照)
オード・ラダマの戦いは熾烈を極めた。皇帝に仕えるダーク・カウンシルは戦争の迅速な終結を望み政治色の強い腕利きの暗黒卿、アドラスを派遣した。アドラス軍が導入したウォー・ドロイドによってオード・ラダマは一時的にシス帝国のものとなったが、アドラスがマルガスとヴェネマルが今まで戦って得た分も全て自分の功績にして報告したため、2人の顰蹙を買うことになった。
加えて反撃に出た共和国艦隊によって無力化された帝国軍のハロワー級が大気圏に突入し民衆と共にダース・ヴェネマルを消し去ったために、マルガスにとっては後味の悪いものだった。アドラスの策謀とヴェネマルの死の責任の追及により、マルガスの評価はだだ下がりの一途を遂げた。
シス帝国のヒエラルキー:アングラル>マルガス=アドラス
共和国と帝国の平和交渉中のコルサント奇襲で、アドラスはダース・アングラルから直々に選ばれた50人のシスを指揮した。元々マルガスは単独でジェダイ聖堂を攻撃することを望んだが、アングラルによって却下され2段構えの登場が行われた。アドラスはジェダイ聖堂の激闘を生き残ったシスの1人だった。マルガスは最後まで戦ったジェダイの勇気を称え、ドロップ・シップの爆薬投下による聖堂破壊を命じた。アドラスは爆薬の爆発範囲から近すぎるとマルガスに警告したが、残念ながら無視された。アドラスもマルガスの脳筋を嫌い、お互いの溝は深まるばかりだった。
お前は自分の力を隠してきたな。
──ダース・マルガス
マルガスは負傷した恋人のエリーナ・ダルーを〈ステッドファスト〉の医療施設に運ぶようアドラスに頼んでいたが、彼は代わりに地元の病院に運ばせた。マルガスはエイリン・リニアとの激闘の後でアドラスの背信を知り、恋人を殺さざるを得なかった言い訳をつけてアドラスを殺した。
→第十四話に続く
【シスの歴史 第十二話】ダース・マルガスって誰なのさ
第十二話、オールド・リパブリックより、ダース・マルガスです。少なくとも七話、八話、番外編の情報がないと分かりにくいかもしれません。
マルガスもヴィシエイトやレヴァン同様、敗北しては登場を繰り返しているので何パートかに分けます。
ダース・マルガス(Darth Malgus)
シスの三頭政治がミートラによって崩壊(第九話〜第十一話 参照)、そのミートラがレヴァンやスカージと共に皇帝に敗れてからほぼ300年が経過した。(第八話 後半参照)ドロマンド・カスで繁栄した真のシス帝国(第七話、番外編 参照)はもう既に共和国への攻撃の準備が完了していた。シスが生き残っている事など知る由もない共和国とジェダイの一隊は、シス生誕の地コリバンの宇宙ステーションでの任に就いていた...
ヴィンディカン(左)、カオ・セン・ダラック(中央)、マルガス(右)
行くのだ、サティール。我々は別の道を歩まねばならん。
──カオ・セン・ダラック
ハロワー級(番外編 参照)からなるシス帝国の艦隊はコリバンを急襲し、強力が2人のシスは宇宙ステーションに降り立った。迎え撃ったのはジェダイ・バトルマスター、カオ・セン・ダラックとその有望な弟子、サティール・シャンだった。
ダラックは共和国に警告するためにサティールと共和国軍トルーパーのジェイス・マルコムを密輸業者の船で脱出させ、自身はシス卿と戦う務めを果たした。彼はオーダー屈指のライトセーバーの腕前でマスターのヴィンディカンを打ち負かしたものの、その弟子マルガスには敵わなかった。
千年...コリバンは再び我らのものだ。
──マルガス
戦いが終わった後、マルガスは死にかけのマスターを嘲笑い止めを刺し、コリバンの地表で共和国が崩壊するヴィジョンをみた。彼は帝国でシス卿とダースの称号を得て、オルデラン攻撃部隊の司令官に任ぜられた。
サティールと戦うマルガス
オルデランでマルコム率いる共和国の奇襲部隊(ハヴォック・スクワッド)を破ったものの、救出に現れたサティールによってシス軍は壊滅し、マルガスも木に叩きつけられて敗北した。
マルガスは生き延び、シャトルに拾われた。自分が発する木を擦るような息遣いと火傷で爛れた皮膚、損傷した肺など気にもとめずに自らの敗北に苛立っていた。
その後マルガスはアウター・リムの戦争における指揮権を得て、ダース・ヴェネマルと共に惑星オード・ラダマを攻撃した。作戦は順調に進んだが、ダーク・カウンシルから派遣されたアドラス卿が全ての手柄を横取りして去っていったために、マルガスは彼を軽蔑するようになった。
作戦成功にも関わらず、再建シス帝国の兵站省大臣がマルガス軍への補給物資を送ることを拒否したためにしだいにシスは劣勢に立たされた。結局共和国艦隊がオード・ラダマに現れ、大破した帝国のハロワー級が大気圏に突入した結果10万の命と共にダース・ヴェネマルが消え去った。
マルガスは敗北を悟り艦隊を連れて逃げ去った。しかし共和国艦隊はシス領ジオストまで撤退するマルガスを追撃し、その余波で惑星アシャス・リーに対する攻撃を許してしまった。
マルガスはアシャス・リー防衛に派遣され、集結したシス軍と共にヴェン・ザロウ率いる共和国軍を追い返した。惑星セレノーでザロウを追い詰めたマルガスだったが、ザロウはシスのアサシンを殺して逃走した。
皇帝は私にオード・ラダマを奪還するように命じた。ヴェネマル卿の死と敗北は私のせいだという噂が流れているようだが...全ての間違いは是正される。
──ダース・マルガス
ダーク・カウンシルではオード・ラダマ奪還の案が協議されていた。シスの中にはヴェネマルの死はマルガスの責任だと考える者も多かったため、マルガスは名誉回復のためにシス軍を率いて作戦を開始した。ジェダイが彼の邪魔をするたび、シスとして血で血を洗う戦争に喜びを見出し始めた。
アウター・リムでの戦争に区切りがつくと、ダーク・カウンシルはコア・ワールド(銀河系中枢)での戦いに備えてマルガスにハロワー級4隻の艦隊を与えた。
宿敵ザロウと戦うマルガス
お前は...騙されたのだ。そして今、お前の愛した共和国も終わる。
──ダース・マルガス
戦争開始から28年後、オルデランで開かれた共和国とシス帝国の和平交渉中にマルガスがコルサントを奇襲したことで共和国は不利な条約締結を余儀なくされた。共和国はシスに騙され、偽りの平和を求めて条約に漕ぎ着いた元老院議長はダース・アングラルに殺された。当時の最も優れたジェダイたちはオルデランの交渉使節の護衛に就き、コルサントのジェダイ聖堂には最小限の警備しか残されていなかった。それでもヴェン・ザロウ率いるジェダイ・オーダーは果敢に戦い、陥落するコルサントを眺めて全滅した。
エリーナ・ダルー
マルガスは戦いで負傷したトワイレックの恋人エリーナ・ダルーを医療船に送り、崩壊寸前のジェダイ聖堂を完全に破壊した。
帝国の意志であったダース・アングラルとマルガスは大きく考えが異なっていた。かつてコリバンで見たヴィジョンの通り共和国を完全に破壊することを望んだマルガスに対し、アングラルやアドラスなど攻撃を率いた者たちはコルサントの現状を交渉材料に使うつもりでいた。
アドラスは陰湿な嫌がらせ(マルガスの恋人エリーナを病院船に送らず、彼の前でエイリアン差別発言)でマルガスを激怒させたが、アングラルは2人を宥めてマルガスをエリーナの元へ行かせた。仮設病院の中で、エリーナへの愛と2人のシスが恋人を使って自分を攻撃しようとする意図を考え、愛と義務の両立という葛藤に苦しんだ。
ヴェン・ザロウの仇を打とうとするエイリン・リニア
ジェダイよ、オーダーがお前を裏切ったことが分からないのか?あいつらはお前がここに来ることを私に知らせてくれたぞ。
──ダース・マルガス
私はもうオーダーに属していない!
──エイリン・リニア
コルサント奇襲が終わり条約が締結されたのち、マスターの仇を打つためにエイリン・リニアはマルガスの恋人エリーナを襲撃した。ジェダイ・オーダーはリニアを見捨てオーダーと共和国から追放してマルガスに情報を流し、敵対の意図はないことをシスに示した。駆けつけたマルガスは圧倒的な力でリニアを破ったが、彼女が自分と似ていることに気づき命を取らずに逃がした。
あいつは私を逃がしてくれた。理由はわかんないけど
──エイリン・リニア
マルガスは義務よりも愛を優先してしまったことを弱さだと認め、恋人をライトセーバーで刺し殺した。
戦争は終わり、ジェダイもシスも束の間の平和を噛み締めた。(冷戦)マルガスは帝国で繰り広げられるダーク・カウンシルの議席を巡った陰謀からは距離を置き、自分の艦隊を未知領域に進軍させた。シスの中でかなり奇抜な存在だった彼は、帝国が迫害対象として隷属させていたエイリアンの言語を学び、その文化を尊重した。
→第十三話に続く
【スター・ウォーズ 正史】帝国軍の11種類のスター・デストロイヤー
帝国宇宙軍に関するデータ(パート1)です。
司令部:帝国宇宙軍最高司令部
指揮官:ダース・ベイダー/スローン大提督/コナン・アントニオ・モッティ提督/カシオ・タッグ大将軍/ガリアス・ラックス司令官/レイ・スローン大提督
ヴェネターⅠ級スター・デストロイヤー
全長:1,137m(レジェンズ)
価格:新品5,900万クレジット/中古5,000万クレジット(レジェンズ)
警告:敵主力艦接近。ヴェネター級です。
──B1バトル・ドロイド
ヴェネター級は共和国艦隊で主力艦を務めた。独立星系連合の艦隊と比較して速力の点で優っていたものの、正面火力に乏しく、ドロイド艦隊に有効打を与えるにはそれ相応の数による砲火が必要だった。やがて帝国が共和国にとってかわると、共和国を象徴する深紅の塗装は落とされ、無個性な灰色のヴェネター級に置き換えられた。より強力なインペリアル級の増産が始まると、ヴェネター級は惑星ブラッカのスクラップ業者によって解体された。
インペリアルⅠ級スター・デストロイヤー
全長:1,600m
価格:1億5,000万クレジット
航宙戦力:TIE/In制宙スターファイター48機/TIE/saボマー12機/TIE/inインターセプター12機
地上戦力:AT-AT20機/AT-ST30機/AT-DP30機/K79-S80トランスポート15機/ラムダ級T-4aシャトル8機
帝国臣民にとって最高の栄誉はスター・デストロイヤーの乗員となることだった。その栄誉を持つ46,785人の乗員と共に、9,700人のストームトルーパーが搭乗していた。スローン大提督率いる第七艦隊は初期反乱軍を追い詰め、アトロンの戦いではスターファイター1機すら通さぬ勢いでインペリアル級による封鎖線を形成したが、コンスタンチン提督の命令無視によって全ては無に帰してしまった。Ⅰ級は他の戦艦と同様、それぞれ固有の名前を与えられ、特に帝国ではローブリンガー、リレントレス、デバステーターなど威圧的な名前が顕著に見られた。
60基を超えるイオン砲、ターボレーザーは、ヴェネター級に足りなかった正面火力を補うには十分だった。武装の面でもバランスのとれたインペリアルⅠ級は帝国の版図拡大政策の要となり、クアット、コレリア、フォンドアなどの帝国軍造船所で大量生産が行われた。
インペリアルⅡ級スター・デストロイヤー
全長:1,600m
価格:1億5,000万クレジット
航宙戦力:TIE/In制宙スターファイター72機/TIE/saボマー12機/TIE/inインターセプター12機
地上戦力:AT-AT20機/AT-ST20機/ゴザンティ級クルーザー少なくとも2隻/ラムダ級T-4aシャトル8機
Ⅰ級との大きな違いは、Ⅱ級は独立した戦闘指揮艦として機能するということだった。帝国軍への反抗勢力及びスローンがもたらした未知領域の新たなる脅威に関する情報を考慮し、帝国軍の主力艦は一隻で惑星全土を制圧できるレベルの戦艦にまで引き上げられた。
反乱軍でまともにインペリアル級と撃ち合うことができたのはモン・カラマリの戦闘用に改造された客船だけだった。ターキン総督はベイダーや尋問官と共にモン・カラ征服を行い、ラダスとアクバー率いるモン・カラマリ艦隊は脱出して反乱軍に加わった。
インターディクター級スター・デストロイヤー
全長:1,129m
価格:1,500万クレジット
消耗:16ヶ月
グラヴィティウェル起動。
──ブブロム・タイタス提督
初期反乱軍の時代、ハイパースペースを航行する船を強制的にリアルスペースに引きずり落ろす戦艦が開発された。当時の反乱軍は奇襲攻撃が主だったため、インターディクター級の脅威は計り知れなかった。しかし優秀なインターディクター級は有能な司令官に恵まれなかった。プロトタイプを指揮したタイタス提督は、エージェント・カラスに警告されていたにもかかわらずフェニックス中隊を甘く見たため敗北しプロトタイプは破壊された。アトロンの戦いに参戦した2隻のインターディクター級のうち、1隻を指揮したカシウス・コンスタンチン提督はスローンの戦術に痺れを切らして隊列を乱し、勝手に破壊されて死んでいった。
オナガー級スター・デストロイヤー
全長:1,288m
価格:3億7,500万クレジット
帝国がお得意の劇を捨ててくれさえすれればプラネット・キラー1隻で1,000機の小型キャノンが作れるのだがな。
コア・ワールドを統括するために製造され、一般的にはインペリアル・シージ・ブレイカーとして知られた。
帝国内には戦術兵器としてのデス・スターの能力を批判する者も多く、帝国軍が初期の段階からオナガー級の大量生産に踏み切った場合ヤヴィンの戦い以前に反乱軍は壊滅していたのは明らかであった。オナガー級のオービタル・ストライクの技術はおそらくファースト・オーダーに受け継がれた。
グラディエーター級スター・デストロイヤー
全長:600m
価格:3,400万クレジット
その短い全長ながらインペリアル級よりもはるかに強力で、銀河内戦では激しい前線で戦う特定のデストロイヤーの護衛の役割を与えられた。
セクター級スター・デストロイヤー
全長:2,200m
価格:2億クレジット
帝国軍の兵員輸送戦艦及び空母としては最大規模のぼったくりデストロイヤーで、ヴェネター級を元にして開発が進められた。宙域におけるデストロイヤー艦隊の指揮艦として機能し、しばしばエグゼクター級のドレッドノートの護衛を務めることもあった。
テクター級スター・デストロイヤー
全長:1,600m
テクター級は他のインペリアル級と大きく異なり、腹部のハンガー・ベイがなかった。テクター級のハービンジャーはエンドアの戦いに参加したが破壊された。
ヴィクトリー級スター・デストロイヤー
ヴィクトリー級の役割は各惑星の駐屯地の配備、船団の護衛、貨物輸送だった。7基の亜光速エンジンは速力を向上させた。
エグゼクター級スター・ドレッドノート
全長:19,000m
通称スーパー・スター・デストロイヤー〈エグセクター〉は、ダース・ベイダーの死の小艦隊で旗艦を務めた。デス・スター計画によって量産が頓挫したエグセクター級はダース・ベイダー、カシオ・タッグ大将軍、ガリアス・ラックス司令官などの錚々たる面々によって指揮された。銀河帝国軍において最大かつ最も強力な戦闘指揮艦として重要な戦いに参戦したが、シールドを突破されると艦橋に特攻されただけで撃沈する致命的な弱点があった。
アサーター級スター・ドレッドノート
価格:10億クレジット
アサーター級は帝国に反抗的な者たちが多いアウター・リムとミッド・リムの境界線を防衛する任に就いた。そのために高度な長距離センサーシステムと通信が整備されていた。インペリアルⅡ級と比べてはるかに強力な装備が科され、惑星全域を破壊して焦土にすることすら容易だった。
【シスの歴史 番外編】再建シス帝国のすべて
(第八話 後半部分)レヴァン、ミートラ、スカージが敗れて3世紀がたった。
一応第十一話と第十二話の間です。
参照:時系列
マンダロリアン戦争
→レヴァンの帝国、転向、マラック敗北
→シスの三頭政治
→レヴァンたちによる皇帝暗殺失敗
→約300年後
再建シス帝国
皇帝:ヴィシエイト(初代)
最高司令官:ダース・マー
立法部門:ダーク・カウンシル
司法部門:法と正義の球、皇帝の怒り
軍事部門:帝国軍
敵対組織:銀河共和国、ジェダイ・オーダー(初期)、永遠帝国、ザクール(後期)
同盟組織:マンダロリアン(初期)、銀河共和国、ジェダイ・オーダー(後期)
ヴィシエイト(第七話 参照)の真のシス帝国はシスの三頭政治(第九話〜第十一話 参照)には関わらなかったが、彼らによる共和国の弱体化は好機だった。真のシス帝国は首都惑星ドロマンド・カスで共和国への全面戦争の準備を進めた。
政治
ヴィシエイトは皇帝として君臨し続けたものの、暗黒面の研究に没頭していたため、実質的な支配を行ったのは帝国で最も強力で聡明な12人の暗黒卿によって構成されたダーク・カウンシルだった。彼らによって帝国は共和国に気付かれることなく千年繁栄し、シスの種族と勢力への円滑な支配が行われた。
勢力球
我々同様、お前は全てのシスの支配者であり、皇帝の意志の延長なのだ。
──ダース・マー
12の"勢力球"は、それぞれ12人のダーク・カウンシルのメンバーが担当した。
勢力球とはいわば権力の分立であり、それぞれのカウンシル・メンバーは自身の管理下の"球"で生じた問題に対する責任を負っていた。
古代知識の球
目的:シスの知識の保護と拡大
管理者:ダース・ノックス
シスのアーティファクト(文献)はシス・オーダーに利益をもたらし、古代知識の球に遺された知識の多くはのちにパルパティーンによって再生された。
生物化学の球
目的:医療システムの整備、錬金術等の研究
管理者:ダース・アカロン(厳密ではない)
アカロンなど、自身の体をサイバネティックスで補強する技術は生物化学の球の担当だった。
帝国防衛の球
目的:帝国とその臣民を内外の脅威から守る
管理者:ダース・マー
帝国軍本部、軍事戦略の球と協力して大銀河戦争、冷戦、内戦等における作戦を立案、管理した。
拡張と外交の球
目的:帝国領域の拡大、同盟国との関係維持
管理者:ダース・ラヴェージ
ラヴェージも結局はシスのため、外交よりも征服を好んだ。
知性の球
目的:諜報とプロパガンダ
管理者:ダース・ゾリド
ダース・ジェイダスの死が確認されると、娘のゾリドがその地位を引き継いだ。
法と正義の球
目的:法の執行と秩序維持
管理者:ダース・モーティス
柔軟なモーティスのもとで、帝国の治安は損なわれず、過去の伝統に縛られて未来を失うこともなかった。
軍事攻撃の球
目的:共和国に対する戦争
管理者:ダース・アーコス
帝国軍を直接指揮し、戦争におけるシス帝国の優位性を保ち続けた。
軍事戦略の球
目的:帝国征服統合部隊の軍事手順の管理
管理者:ダース・デシマス
防衛の球と軍事攻撃の球と協力して戦争を指揮した。帝国軍はこの3つの指揮下にあった。
神秘の球
目的:帝国及びシスの限られた知識の機密保持
管理者:ダース・アナゼル
シスの暗殺者たちは神秘の球に属した。
生産と物流の球
目的:貿易ルート、資源、経済、軍事供給ライン、輸送システム、国有産業、奴隷の管理
管理者:ダース・ヴォーローン
ヴォーローンは40年この球を担当した。
シス哲学の球
目的:シスの掟の保護
管理者:ダース・アルク
反ジェダイの教えを広めた。
最新技術の球
目的:強力な超兵器、軍事技術、革新的な機械の開発
管理者:ダース・サヴィク
社会と文化
帝国の人口は共和国と比べてはるかに少なかったが、肥大化した共和国との大きな違いは誰もがエリート階級のモフ、グランドモフになるチャンスが与えられていたことだった。基本的に"誰もが"に例外はなく、奴隷がダーク・カウンシルのメンバーになることすらあった。しかし一部のトワイレックやデュロス、ザブラクなどは共和国に解放されるまで恒久的な奴隷でしかなかった。
一般的な帝国臣民は帝国の大義を信じ、反ジェダイと共和国のプロパガンダを受けて育つため、実際にジェダイと戦いその慈悲深さに感銘を受け帝国を裏切る者も少なくはなかった。しかしハイパースペース大戦の戦後処理として行われた共和国によるシス種族へのホロコースト(大虐殺)は、ほとんどの帝国の者たちに共和国への憎悪を植え付けるのに十分だった。
シス帝国軍
帝国軍
帝国軍の実力は、グランドモフ・ヴァイケンと呼ばれる戦略家によって大きく躍進した。彼の死後も帝国では強制的な兵役義務が課され、グランドモフの地位を得た者はダーク・カウンシルと密接に協力してシスの軍を率いた。
宇宙軍
ヴァイケンはドロマンド・カスで大規模な艦隊を構築した。艦隊は大提督や提督によって指揮され、大銀河戦争、その後のザクールとの戦争が激化するにつれて艦隊の重要性は増すばかりだった。
ハロワー級ドレッドノート
インペリアル級はハロワー級とよく似ている。余に反抗的なリムの愚か者たちへの良き道具となってくれよう。
──パルパティーン皇帝
800mに及ぶこのドレッドノートは、シス帝国の主力戦艦として活躍した。100機以上のスターファイター、7,300名の兵士を運ぶことができたこの戦艦のおかげで、シス帝国はコリバンを奪還することができた。ハロワー級は汎用性が高く、戦争終結までに少なくとも7タイプが作られた。
→第十二話に続く
【シスの歴史 第十一話】ダース・トレイアって誰なのさ
第十一話、ダース・トレイア(トラヤ)のおはなしです。八話〜ここまでクロスオーバーになってます。
ダース・トレイア(Darth Traya)/クレイア(Kreia)
ジェダイ時代のレヴァンのマスターを務めたクレイアは弟子同様、評議会を無視してマンダロリアン戦争に参戦した。優秀なマスターだったクレイアに付き従ったジェダイは多く、その中にはのちにシス三頭政治を崩壊させるミートラ・サリックもいた。長い戦争を経て、レヴァンは英雄として迎えられたものの、クレイアは評議会からジェダイ追放を言い渡された。
ジェダイ・コードは知りうる全ての答えを私たちに与えてくれはしないだろう。真の理解に達するには固執せずにフォースを対比することが必要だということだ。
──クレイア
時は流れ、かつての弟子レヴァンは暗黒面に堕ちたものの再び転向してジェダイとなり、元友人のダース・マラックを打ち倒した。(第八話 参照)その後クレイアは自分を見捨てたジェダイに復讐するために弟子の後を追ってシスの暗黒卿となり、ダース・トレイアとして2人の弟子を見出した。彼女はマンダロリアン戦争が終結したマラコアⅤでシスの遺産を学び、古代の暗黒卿ダース・ヴィシエイトが未知領域で真のシス帝国を築き上げていることを知った。(第七話 参照)
シスの三頭政治
トレイアはダース・ナイアリスとダース・サイオンを弟子としてシスの三頭政治を形成した。三頭政治はレヴァンの帝国の大部分を引き継ぎ、3人は新世代のシスたちを養成した。
敗北するトレイア
しかしトレイアがナイアリスに銀河を貪り食う術を教え、サイオンに苦痛を解放して力とする能力を教えてしまった時点でもはや2人には敵わなかった。トレイアは瞑想中に裏切りにあい2人に襲われ、シスから追放された。
フォースに真実などない。だが追放者、お前の中にはある。だから私はお前を選んだ。
──クレイア
サイオンとナイアリスがジェダイ粛清を開始してオーダーが壊滅すると、トレイアはシスの名を捨ててクレイアとして共和国領に戻った。彼女はかつての生徒でもあり同じくジェダイを追放されたミートラ・サリックを見つけ出し、フォースの絆を結んで仲間として行動し始めた。トレイアは未だジェダイを憎んではいたが、シスへの復讐心はそれを上回っていた。彼女はミートラを利用してシスを滅ぼそうとした。
お前は自分自身に裏切られるのだ。私を裏切ったようにな
──クレイア
我がマスターはまだしぶとく生き残っている...殺し難いものだな。
──ダース・サイオン
お前のように限られた者にとってはな。だがお前は失敗から何も学んでいないようだ。
──クレイア
ミートラとクレイアは予期せぬ形でサイオンと出くわし、彼女はミートラを逃がしてサイオンと戦い、左腕を失った。しかしミートラはクレイアを見捨てずに〈エボンホーク〉(第八話 参照)で彼女を回収し、ハイパースペースへ逃げ延びた。
補足説明:エボンホークはレヴァンがダース・ナイリスとスカージに捕らえられて以降所有者のもとを離れ、最終的にクレイアの手に渡った。
ミートラとクレイアは共に生き残った高名なジェダイ・マスターたちを探す旅を始め、その過程でオンダロンの衛星ディクサンでシスが扇動する分離主義運動をおさめた。マンダロアの後継者カンデラス・オルドとその一派はシスと戦うために同盟を結んだ。(第九話 参照)
クレイアとミートラは、ダントゥインで生き残ったジェダイたちと再会した。協力してシスを倒そうとするミートラを一蹴し、暫定評議会のメンバーは彼女からフォースを剥奪する決定を下した。それに激怒したトレイアは久しぶりに暗黒面を解放してジェダイたちの生命力を奪い殺した。
もし私を信頼できないと思ったら、お前のこれまでの鍛錬を信頼しろ。そして自分自身を信じろ。自分がした事を疑ってはならん。
──クレイアからミートラへの最後のアドバイス
ミートラが気を失っている間、トレイアは暗黒面に堕ちたアトリス校長と1悶着起こし、しばらくミートラとは別行動をとることとなった。
その後ミートラはナイアリスとサイオン両方を打ち破ったもの、トレイアがまだジェダイを完全に滅ぼそうとしている事を知り、仲間との対決に臨んだ。
クレイアはどちらかが死ぬことを確信してミートラと激闘を繰り広げたが、史上最も強力なシスの2人を破ったミートラには敵わず、重傷を負って残った右腕も斬り落とされてしまった。
私はお前が思う以上に今この瞬間について考えてる。私を救ってくれるのか、これまで殺した人を救えるのか疑問だった。救ってくれるなんて言ってくれるのは嬉しく思うよ。だが、私はお前の慈悲は望んでない。お前には本来の、あるべき姿でいてほしい。フォースの"音"を再び聞くためにもな。
ミートラはクレイアの裏切りと欺瞞の全てを許し、彼女を救おうとさえした。トレイアはミートラが自分の最高の生徒であると同時に、真のジェダイとして愛していると告げた。
ミートラの傷によって死ぬ前に、クレイアは贈り物を残すことにした。彼女は最後の力でマラコアⅤのフォースを利用して、銀河とミートラと仲間たちの未来を予測した。彼女はミートラたちは真のジェダイ=ローグ・ジェダイであり、その礎の上に新たなジェダイ・オーダーが築かれると語った。クレイアはまた、ミートラに3つの選択肢を提示した。
未知領域でシス皇帝を調査するレヴァンと合流する、マラコア軌道の船に乗って惑星を離れる、マラコアに留まってフォースに触れし者を待つ、いずれの選択も不名誉ではなく、後悔のない人生を送って欲しいと告げた。
ミートラは10年前のマンダロリアン戦争と同じく、レヴァンに付き従うと決めたのち、クレイアは安堵してフォースに命を明け渡した。クレイアの体はマラコアと共に崩壊した。(その後 第八話 後半部分に続く)
→第十二話に続く
【シスの歴史 第十話】ダース・サイオンって誰なのさ
三頭政治の最強格、サイオンのおはなしです。
ダース・サイオン(Darth Sion)
後にサイオンとなる男は長い間、逃れられない痛みを耐えて生きてきた。自分の痛みをフォースで具現化して自らの力にすることで苦しみを和らげられることを発見したサイオンは、シスの暗黒卿となった。
シス大戦
やがてエグザ・キューンがジェダイに対して戦争を起こすと、サイオンはキューンの帝国の一員、シス・マローダーとしてジェダイを狩り尽くしていった。サイオンは痛みから解放されるために死を望み最前線で戦ったが、彼に敵う者はいなかった。
彼は単純な強さにおいてはエグザ・キューンを超える力すら手にした。極端に言えば、ライトセーバーで斬られたところですぐに自己再生できるため相手とまともに戦う必要もなかった。それでもなおサイオンが戦い続けたのは、自分を殺すに値するジェダイを見つけるためだった。エグザ・キューンの敗北とともにサイオンは姿を消していたが、それからしばらくしてダース・レヴァンが台頭すると、彼の帝国に参加し再びジェダイを狩り始めた。
レヴァンがジェダイに転身しマラックを殺し帝国が崩壊したのち、生き残ったシスは互いに対立し、その他の者は未知領域に逃げ延びた。
憎しみによる団結などせいぜい脆弱な同盟にすぎん。
──ダース・トレイア
彼の悲願、己の死のためにもジェダイと戦い続ける必要があったサイオンは、同じくジェダイとの戦争を望むダース・トレイア、ダース・ナイアリスと同盟を結び、シスの三頭政治を開始した。
マラコアⅤに拠点を置いたシス卿たちは、トレイアをマスターとして主従関係を敷いた。ナイアリスと同様、サイオンもトレイアから多くを学んだ。ジェダイの頃のレヴァンのマスターを務めたトレイアは、教師としての才能は誰よりも長けていた。
しかし、トレイアの教え方に次第に不満を持ったサイオンは、同じく彼女と対立していたナイアリスと共謀して瞑想中のマスターを襲い、打ち負かしてシスから追放した。2人はジェダイを滅ぼすためにかつてレヴァンがマラコアに作ったシスの拠点でシスの暗殺者たちを養成し、ジェダイを殺すために銀河中に解き放った。その後レヴァンの帝国の残党たちがサイオンに合流してより強大なシスの勢力を形成し、ジェダイ・オーダーは事実上崩壊した。
惑星カターではナイアリス卿が生き残ったジェダイを殲滅したことで、2人によるジェダイ粛清は完了した。しかしジェダイを追放されたミートラ・サリックの存在は、シスにとっては滅ぼしたオーダー以上の脅威であった。
それはミートラの潜在能力だけでなく、追放したトレイアがシスへの復讐のためにミートラに暗黒面を教えていたからでもあった。
何度死んでも何も学ばなかった、それがお前の過ちだ。
──クレイア(トレイア)、サイオンへ
ダース・ナイアリスが敗北したのち、サイオンはトレイアの脅威を強く認識した。しかしサイオンが放ったシスの暗殺者たちはトレイアとミートラによって全滅し、奇しくもサイオンは彼らに対して尊敬や賞賛をも超えた特別な感情を抱き始めた。
ついに...ここを離れることができるのか。
──ダース・サイオン
実際にミートラはもはやサイオンの力を凌駕していた。しかし何度斬りつけられても再生し、少なくとも常人なら4回死んでいるであろう傷を受けてもなお再生を続けるサイオンに対し、ミートラは別の角度で攻めることにした。ミートラはサイオンの弱さは希死念慮を盾にしてフォースを甘んじて受け入れようとしないことだと説明し、驚いたことにサイオンは否定することなく全てを受け入れた。ミートラにトレイアの脅威を留めておくように忠告した後、遂に自分の死を許し、世界に平穏を見出してフォースと一体化した。
→第十一話に続く